益岡 想
慶應義塾大学経済学部卒のアメリカ在住12年間の帰国子女。
英語検定一級、TOEIC990点、TOEFLiBT 110点超え。TOEICは990点を一度だけでなく、3回連続で出している。数々の日本の英語検定系の試験を受けてきて、高得点を叩きだしてきた。
TOEICフルスコア獲得者が、徹底的に世の中のTOEIC参考書をリサーチし、その内容を紹介しています。
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TOEIC 730点ってどんなレベル?
TOEIC(2019年1月)の得点分布。TOEIC730点というのは平均点より上。
730点近辺の得点を取る方は、単語は基礎は十分、文法も過不足なくできており、リスニングも聞き取れるレベルになるでしょう。
TOEIC730点は英検2級から準1級のレベルと言われており、英検凖1級は「大学中級程度」。
TOEICの平均点中央値が545点なので、およそ200点ほど高いスコア帯となります。
TOEIC730点が要求される企業
TOEICのスコアの役割は英語力を図る指標だけではありません。
企業にとって、TOEICスコアは、どの程度目標に対して成果を出せるかというわかりやすい基準になります。
東証一部上場企業では、600点が使用できる最低点と言われています。
TOEIC730点では、その中でも大手の企業が要求しているようです。
要求スコア | 企業 |
600点以上 | ANA,アサヒビール,シチズン,出光興産,王子製紙,ニトリホールディングス, |
700点以上 | NTT東日本,ソフトバンク,ファーストリテイリング,三菱電機,ヤマト運輸, |
800点以上 | 野村ホールディングス(G型社員),NTTコミュニケーションズ,住友不動産 |
TOEIC730点達成のために必要な時間
上記の表が、現在のスコアに対して目標スコアを達成するための目標時間です。
ご自身がどのレベルかによって変わりますが、仮に分布図で最も多い500点半ばだとして、大体450時間ほどの勉強が必要です。
1日5時間の勉強時間を取ったとすると、
450÷5=90(日)
なかなか長い道のりになるので、達成を目指す際は闇雲に進めず、ロードマップをしくことが大切です。
以下では、730点達成のための計画を説明していきます。
730点獲得に必要な単語数は?
TOEICにおいて、ボキャブラリーが直接問われることがあるのはPart5,6の長文・短文穴埋め問題です。
しかし、表現がとにかく多彩な英語においては、長文読解など英語理解に単語や文法、熟語の知識は必要不可欠です。
点数 | 必要語彙数 | 必要な勉強時間(100点前から) |
600点 | 5,000語 | 225時間 |
700点 | 7,500語 | 225時間 |
800点 | 8,500語 | 275時間 |
900点 | 10,000語 | 325時間 |
730点突破を狙う人はとにかく7,500語以上の単語・熟語を覚えましょう。
文法に関しては一度学んでしまえばずっと覚えていられるのでやはりネックは、単純な知識量。
TOEIC730点の勉強方法
TOEIC730点というスコアはちゃんとした基礎力があれば達成できるレベル。
逆にいうと語彙力に加えて、速読力、リスニング力を地道に鍛えていないとほぼ達成できません。
大切なのは、リスニングとリーディング、それぞれ平均的に点数をとるためのトレーニング。
公式問題集
まずは公式問題集を解いてみましょう。
TOEICの公式が出版しているため、本番と同じような問題を解くことが可能です。
答え合わせをすることで自分の苦手な項目の確認ができるため、一番最初の自分の能力チェックにおすすめです。
そして、何より大切なのが解説を読み込むこと。これが最大の壁だと思ってやりこみましょう。
色々目移りしてしまうと思いますが、まずは公式問題集を徹底的にこなし解説を理解する、その後トレーニングをしていくことが大切。
音読(リーディング・リスニングに効果)
TOEICのリーディングで最大の課題となるのが読解スピード。速読力を向上させるのに役立つのが音読です。
一見音読は発音の練習だと考えられがちですが、実は最も効果があるのはリーディングとリスニング。
黙読だと英文を理解するのに「読む→翻訳→理解」という形になり、理解までが遅くなります。
一方、音読しながらだと同時進行で翻訳ができないため、英文のまま英文を理解する必要が生まれ、速読能力を向上さえることができます。
シャドーイング/オーバーラッピング(リスニング・リーディングに効果)
シャドーイングとは、聞こえてくる英文のすぐ後ろを影(shadow)のように追いかけて発音する英語の勉強法。
例えば、「an apple」と言う単語を正しく発音するには、実際は、「アン アップル」ではなく、「アナッポゥ」という発音となりますが、これを知らないとリスニングにおいても「an apple」と言う単語を聞き取ることができません。
シャドーイングをするとこの発音を自然に覚えていくことができるので、発音とリスニングが同時に向上します。
実際にオーディオブックサービスのオーディブルから、トールキン著「ホビット」のサンプル音声を掲載しますので、シャドーイングを試してみてください。
いかがでしたか? 初めてだとリスニングさえ難しかったのでは、と思います。
シャドーイングは、スクリプトがない状態だと困難な上級者向けのトレーニングです。
したがってシャドーイング初心者の場合はまず、スクリプトを読みながら行う「オーバーラッピング」から始めます。
「全然できないし、めちゃくちゃ大変だな」と思った方も結構多いはず。
それは英語を発音する能力、そしてリスニング力がまだまだ足らないからに他なりません。
だからこそ、自分が今まで鍛えてなかった発音、リスニングを強化するトレーニングとしてシャドーイングは有用なのです。
予行テストを何回も行い万全に対策する
何回もテストを受けることで大切です。
テストで730点取れる実力があるにも関わらず、点数がなかなか伸びない。。。なんてこともあるかもしれません。
そのため、英語のレベルが合っていてもテストの感覚をしっかりつけるためにもTOEIC慣れをしておく必要があります。
TOEIC730点 単語勉強法と参考書
特徴
- ビジネスで頻出の英単語を問われる
- 730点台は7,500語以上のボキャブラリーが必要
- Part5,6の長文・短文穴埋め問題はもっとも問題数が多いパート
単語を頭に定着させるには繰り返し覚えようとする行為が重要です。
エビングハウスの忘却曲線といって、覚えてから時間が経てばたつほど思い出しにくくなるということは研究でもわかっています。
本は1週読んで満足するのではなく、覚えられるまで何週も読むようにしましょう。
また、最後まで読んでから戻るのではなくマメに復習をするような形で読んでいくのがいいです。
例えば1日20ページ×5日で行うのではなく、1日100ページを5日間繰り返す方が頭には残りやすいとされています。
20日前に暗記したものを完全に覚えていられるほど人間の脳は優れていません。
記憶からなくなってしまう前に何度も繰り返し暗記をするようにして記憶に定着させましょう。
具体的な対策方法
- 出来るだけ多くの単語を数日間繰り返して定着させる
- 単語は発音とセットで学習
- 関連語や類義語も一緒に覚える
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ
「特急」シリーズの中でも特に人気のある単語帳。出てくる単語が600点レベルからと、中〜上級者向けのものになっています。
スマートフォンの無料アプリにも対応している嬉しい特徴も。無料音声もついてくるので、音で単語を覚える事ができます。
1駅1題 新TOEIC TEST文法特急
ベストセラー「特急シリーズ」の文法特急。TOEICの傾向や対策も記述されていて、英語力を確実身につけられる名著です。
通勤・通学の電車の中で無理なくこなせるように1駅1題に設計されているのも魅力です。
TOEIC730点 リーディング勉強法と参考書
特徴
- 15題54問もある膨大な問題数
- 新形式になってらトリプルパッセージが増加
- 広告・eメールなど様々なタイプの英文
- 時間との戦いになる
特に新形式に変更されてからはPart7の問題数が48問→54問に増加され、もともとPart7が苦手だった方は、うんざりしているのではないでしょうか。
また、トリプルパッセージという新たな問題も出題されています。
こちらは3つの英文を参照して問題を解く内容になっています。
このように、TOEIC リーディングではとにかく速読の力が重要になってきます。
具体的な対策方法
- 精読(英文を正確に読むことができる)
- 通読(精読した英文を繰り返し読み、流れやパターンがわかる)
- 速音読(精読し、通読した英文を可能な限り早く音読する)
- 反復練習
【CD付】TOEIC L&Rテスト 730点奪取の方法 (目標スコア奪取シリーズ 3)
こちらの参考書の特徴は何と言っても、著者である古澤さんはTOEIC990点を70回超もとっていらっしゃる、TOEICのエキスパート。
現在もTOEICを受け続けており、常に最新の傾向を研究し、この参考書に落とし込みました。
また、そんな古澤さんだからこそ書ける、TOEIC対策を参考書内に散りばめられており、TOEICのスコアアップにはもってこいの一冊です。
もちろんスマートフォンで音声を聞くこともできます。
TOEIC TEST 速読WPMトレーニング
WPMとは「words per munites」の略。1分間に何語の英語を読めるか測定し数値化することができます。
TOEICを最後まで解ききるには150WPMの速さが必要である一方、日本の大学生の平均WPMは80となっています。
このことからもわかるように、150WPMの速さで正確に英文を読み理解するには相当な練習が必要と言えます。
この本はpart4レベルの100wordsの英文を繰り替えし読むことで速読の基礎を身につけ、最後にはpart7レベルの200wordsの英文で速読の訓練ができます。
TOEIC730点 リスニング勉強法と参考書
TOEICは半分がリスニングで構成されるので、リスニングは非常に大切。
ただ、日本の英語学習の弊害で日本人のリスニング力は低いので、根本から地道に鍛える必要があります。
効果的なトレーニングはシャドーイングと音読。
シャドーイングを繰り返すことによって英語の発音が英語として理解できる能力が向上し、音読により英語を英語のまま理解する能力を向上させることがきます。
オーディブルステーション
極力コストをかけずに勉強したい人におすすめしたいのがオーディブルの聴き放題チャンネル「World News」。
これは日経が提供する日本についての英文ニュースをオーディオで提供したものです。
「Nikkei Asian Review」から元記事を探せばスクリプトも一緒に手に入るため、シャドーイングの教材として使えます。
しかもニュース頻出語なども自然と身につくので、TOEICなどのビジネス英語テストなどの教材として普通に優秀です。
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英語耳は中級者〜上級者の方にオススメのリスニング参考書。
英会話の基本事項をはじめ、「英語で歌う」など英語耳を作るためのトレーニングや理論が科学的に解説されています。
鬼の変速リスニング1
「鬼の変速リスニング」は、関西の有名講師3人による人気のリスニング対策本シリーズの第2弾。
「2.5倍」から「0.7倍」までの様々なスピードのリスニングトレーングと3種類の音読トレーニングで短期間でリスニング力を鍛えます。
TOEIC(R)TEST短期集中リスニングTARGET900 NEW EDITION
TOEICの新形式に対応した、リスニング上級者向けの問題集です。
Part3,4は新形式問題を追加し大幅に加筆、修正しています。
900点突破をターゲットとしているため厳選した問題や本番と同じバリエーションを含み、高得点獲得のための細かくわかりやすい解説も付いています!
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まとめ
如何でしたでしょうか。
TOEIC730点を突破するイメージは湧きましたでしょうか。
ご紹介した参考書が少しでもお役に立てたとしたら幸いです。
また、得点別にTOEICおすすめ参考書をご紹介しています。
是非、そちらの記事も参考にしてください。
TOEICフルスコア獲得者が、徹底的に世の中のTOEIC参考書をリサーチし、その内容を紹介しています。
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