益岡 想 慶應義塾大学経済学部卒のアメリカ在住12年間の帰国子女。 英語検定一級、TOEIC990点、TOEFLiBT 110点超え。TOEICは990点を一度だけでなく、3回連続で出している。数々の日本の英語検定系の試験を受けてきて、高得点を叩きだしてきた。
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- IELTSのスコアをTOEIC・TOEFL・英検と比較
- IELTSの特徴(メリットやデメリット)を解説
- ビザ申請で必要となるIELTSスコア目安
Page Contents
IELTSのスコアを他のテストに換算すると?
IELTSのスコアを他のテストに換算するとどうなのでしょうか。
テスト形式が異なるので、一概に換算することはできませんが、目安として把握しておきましょう。
TOEIC
IELTSのスコアをTOEICに換算した場合、以下になります。
IELTS | TOEIC |
---|---|
7.5 | 970~990 |
7 | 870~970 |
6.5 | 820~870 |
6 | 740~820 |
5.5 | 600~740 |
5 | 550~600 |
4.5 | 500~550 |
4 | 450~490 |
IELTSの難易度はTOEICよりも高いため、7.5以上のIELTSのスコアはTOEIC満点以上のものといえるでしょう。
TOEFL
IELTSのスコアをTOEFLに換算した場合、以下になります。
IELTS | TOEFL iBT | TOEFL CBT | TOEFL PBT |
---|---|---|---|
9 | 118~120 | 297~300 | 673~677 |
8.5 | 115~117 | 293 | 670 |
8 | 110~114 | 287~290 | 660~667 |
7.5 | 102~109 | 267~283 | 630~657 |
7 | 94~101 | 250~263 | 600~627 |
6.5 | 79~93 | 233~247 | 577~597 |
6 | 60~78 | 213~230 | 550~573 |
5.5 | 46~59 | 192~212 | 521~549 |
TOEFLの場合はIELTSと難易度が同等ですので、換算スコアを綺麗に出すことが可能です。
英検
IELTSのスコアを英検に換算した場合、以下になります。
IELTS | 英検 |
---|---|
7〜 | 1級 |
6.5 | - |
6 | 準1級 |
5.5 | - |
5 | 2級 |
4.5 | - |
4 | 準2級 |
英検に関しても、TOEICと同様にIELTSの方が難易度が高いため、7以上のスコアは全て満点として換算されます。
IELTSと他のテストの違い
IELTSと他のテストとの一番の違いは「総合的な英語力」が求められることです。
IELTSでは、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングと4つのセクションから構成されています。
一方TOEICや英検などの他のテストでは、リスニングとリーディングはあるものの、ライティングやスピーキングを全てカバーしていません。
また、取り扱う英語も異なります。他の英語テストは「アメリカ英語」なのに対し、IELTSでは「イギリス英語」となります。
そのため、IELTSのリスニング問題では、オーストラリアやイギリス訛りの英語を聞き取る必要があります。
加えて、テスト形式が異なります。
他のテストはマークシート式のものが一般的ですが、IELTSでは手書きで回答する形式となっています。
」の記事にて詳しく解説しています!
IELTSの3つのメリット
- 国際的に広く認められたテスト
- 世界各国の大学や就職で活用可能
- 手書きのテスト形式で受験可能
IELTSのメリットは、国際的に広く認められたテストであることです。
IELTSは世界140ヶ国・合計10,000以上もの機関が認定したテストであり、世界各国の大学や就職などでIELTSのスコアを活用できます。
昨今は日本でも認知度が高まっており、一定のIELTSスコアを持っている人は大学入試や就職で有利になります。
また、日本人に馴染みのある手書きのテスト形式で受験できるのもIELTSのメリットといえます。
先ほどもふれましたが、他のテストはマークシート式のため、慣れないマークシートで普段の実力を発揮できない人もいるでしょう。
その点、IELTSは日本人にとって馴染みのあるテスト形式で受験可能です。
IELTSの3つのデメリット
一方IELTS受験のデメリットとしては、「受験に2日かかる」・「受験可能な都市が少ない」・「早めに申し込みが必要」の3点です。
- 受験に2日かかる
- 受験可能な都市が少ない
- 早めに申し込みが必要
他のテストでは、1日で終わりますがIELTSでは2日にわたってテストが行われます。
基本的には、1日目にリーディング・リスニング・ライティング、2日目がスピーキングの日程で実施されます。
また、IELTSは東京・横浜・名古屋をはじめとする全国16都市で受験可能です。
TOEICやTOEFLが全国80都市で受験可能なことを考えると、受験できる都市が限られています。
それに加えて、IELTSは試験日の19日前までに申し込みを済ませる必要があります。
ビザ申請のスコア目安
英語圏への留学や就職の際にIELTSのスコアが必要となります。大学留学・就職・海外移住のケースに分けて、IELTSのスコア目安を紹介します。
自分の目標のIELTSスコア目安を把握しておきましょう。
大学留学
イギリスの大学に必要なIELTSのスコアは以下になります。
- オッスクフォード大学:7.0
- ケンブリッジ大学:7.0
- ロンドン大学:7.0
- エジンバラ大学:6.5
オーストアリアやカナダの大学でも、最低ラインがIELTS5.5以上となっています。
オックスフォード大学のような、いわゆる偏差値の高い大学になると、IELTS6.5〜7.0以上必要となります。ただし、あくまで最低ラインです。
オックスフォードなどの有名大学は人気があるため、IELTS7.5以上ないと厳しいといわれています。
場合によっては条件付きでIELTS5.5で入学可能な大学もあるので、興味のある方は調べてみてください。
就職
一定のIELTSスコアを満たすことで、海外の企業や日本の外資系企業への就職に有利になります。IELTSの場合、履歴書に書いて評価されるのは、「6.0」からとなります。
まだまだ日本の企業ではTOEICの方が認知度は高いですが、IELTSのスコアを参考にする企業も増えています。外資系企業や国際機関の場合は最低でも7.0以上が必要だといわれています。
例えば、日本の外務省はIELTSを採用基準にすることを公表しており、外務省の公式ホームページによるとIELTS7.0以上の英語レベルを推奨しています。
海外移住
一部の英語圏の国では、移住する際に一定のIELTSスコアが必要となります。
IELTSスコアを採用している国としては、イギリス・カナダ・オーストラリアなどが挙げられます。
例えば、オーストラリアに移住する場合、各セクションで6.0以上必要です。ただし、専門性の高い職業の場合は7.0以上必要な場合もあります。
カナダの移住では、IELTSスコアが6.5以上必要です。
また、IELTSにはアカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2種類ありますが、国によって採用している試験の種類が異なります。
例えば、カナダの永住権では、ジェネラルのスコアが必要となります。国によって要件が異なるので事前に確認してください。
まとめ
IELTSは世界的に認められた英語の試験です。
TOEICやTOEFLなどの他のテストとは違い、スピーキング・リスニング・ライティング・リスニングと総合的な英語力が求められます。
また、IELTSで取り扱う英語は「イギリス英語」と、アメリカ英語ではないことも他のテストとは違うところです。
そのため、リスニングテストでは、イギリスやオーストラリア訛りの英語が出題されます。
IELTSのスコアは、英語圏の大学留学だけではなく、最近では大学入試や就職でも優遇されるようになっています。
自分の現状レベルや目標となるレベルを把握して、英語の勉強を進めてください。