益岡 想
慶應義塾大学経済学部卒のアメリカ在住12年間の帰国子女。
英語検定一級、TOEIC990点、TOEFLiBT 110点超え。TOEICは990点を一度だけでなく、3回連続で出している。数々の日本の英語検定系の試験を受けてきて、高得点を叩きだしてきた。
「英語を話せるようになりたい」「これまで学校で勉強してきたけど、英語が全然上達しない」
今回は、そういった悩みを抱えている方へ、なぜ英語が上達しないのか、どんな勉強をしたら英語を話したり聞いたりできるようになるのかを、紹介していきます。
この記事を読めば、確実にステップアップで英語を身につけることができ、効率よく英語の勉強を進めることができます。
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Page Contents
上達しない英語の勉強方法【理由】
あなたの英語が上達しないのは、才能がないからでも、英語が向いていないからでもありません。
ほとんどの日本人の場合、英語の勉強方法が間違っているのです。
ここではまず、上達しない英語の勉強方法とはどんなものか、なぜ上達しないのか、理由を説明します。
一般的な日本人の勉強方法
一般的な日本人は、以下のような英語勉強のステップをたどっています。
- 中学校:知識を詰め込む→挫折
- 高校:知識を詰め込む→挫折
- 大人:英会話の練習→挫折
上記のように、中学校、高校で英語の勉強に挫折した人も多いのではないのでしょうか?
また、しっかり勉強した人でも、試験のための知識を詰め込むので、試験が終わるとほとんど忘れてしまうというケースが多いです。
大人になってから、知識がおぼろげな状態で英会話をとにかくトレーニングしても、うまいこと上達できません。
英語を話したり聞いたりできるようになるには、基本的な知識を「使える状態」にした上で、トレーニングしなければならないのです。
英語を話せない人の理由
英語を話せない人の理由には、主に以下の2つが挙げられます。
- 勉強不足で基礎的な知識がない
- 練習不足で覚えた知識が使えない
上で説明したように、多くの日本人は試験のための勉強をしてきたため、知識があいまいか、もしくは覚えていても使えないという状態です。
英語のスキルの構造は以下のようになっています。
スキル | スピーキング リスニング |
知識 | 英単語 英文法 発音 |
このように、英単語・英文法・発音などの知識の上にスピーキング・リスニングのスキルが積み上げられます。
つまり、知識をしっかり使える状態まで勉強して、実際に話す・聞くなどのトレーニングをすることが欠かせないのです。
英語を話せるようになる勉強方法
英語を話せるようになるには、基本的な知識の習得と、実際のトレーニング、どちらも欠かすことができません。
ここでは、英語を話せるようになるための勉強方法と練習方法を、ステップに沿って説明していきます。
初心者が身に付けるべき英語の基礎
英語学習の初心者が、まず身につけるべきは、英語の基礎です。
基礎を全く知らない状態で英会話に進むのは、ボールの握り方も知らないのに、野球の試合に出るようなものです。
まずは、最低限の英語の基礎知識を身につけて、トレーニングができるところまで持っていきましょう。
英単語力
英語学習の初心者は、まず、中学レベルの英単語をひと通り身につけましょう。
なぜなら、日常会話で使う英単語の9割は、中学校で習う単語でカバーできるからです。
中学校で学ぶ英語をひと通り覚えると思うと、大変に聞こえるかもしれませんが、意外と難しくはありません。
単語例:right good sure kind wrong enough など
センター試験に必要な英単語の数が5000語なので、それに比べれば大した数ではありません。
また、上の単語の例も、どれも見たことがあるものばかりだと思うので、復習すればすぐに覚えられるでしょう。
英文法
英文法についても、上で説明したのと同じように、中学レベルのものをひと通り身につけておきましょう。
もちろん、高校で習う文法も大切なのですが、日常会話では必要になることは、ほとんどありません。
例)
- 仮定法過去
- 仮定法過去完了
- 未来完了
- 現在完了進行形
- 複合関係代名詞 など
一方、中学レベルの文法は日常会話でよく使われ、汎用性も高く必ず覚えておく必要があります。
例)
- be動詞、一般動詞
- 否定文、疑問文、命令文、感嘆文
- 三単現のs・三人称単数
- 過去形、進行形、未来、現在完了形
- 助動詞:can, will, must, may, should, shall, would, could
- 比較級・最上級
- 受け身 など
中学英語が使いこなせれば、日常会話で言いたいことを伝えるのに、ほとんど問題はありません。
まずは、中学レベルの単語と文法を習得し、練習して使えるようになりましょう。
英語の発音
英語を話せるようになるには、発音ももちろん大事ですが、完璧である必要はありません。
なぜなら、英語を使って意思疎通ができる人でも、英語の発音が完璧な人はほとんどいないからです。
特に英語の母音は、日本語の母音と全く違うので、習得にはかなりの時間がかかります。
ただ、最低限、子音は聞き分けたり、発音し分けたりできないと、コミュニケーションに支障をきたすので、理解しておきましょう。
L:舌先を歯茎の裏に当てる
F:上前歯と下唇を触れさせる
V:上前歯と下唇を触れさせる
TH:舌先を前歯の先に当てる
例えば、日本語発音では、「read」も「lead」も同じに聞こえてしまいます。
最低限、上の子音は発音の違いは理解しておき、スピーキングとリスニングに活かしましょう。
トレーニングで英語のスキルを身に付ける
英語の基礎知識を身につけたら、トレーニングをして、その知識を使える状態に引き上げます。
ペーパーテストで考えながら答えが書けても、実際の会話では思い出すのに時間をかけていられません。
瞬時に頭の中から単語や文法、発音などの知識を取り出せるように、練習しましょう。
リスニング
リスニングのトレーニングをする場合、必ず音源とスクリプトがセットになっているものを用意しましょう。
なぜなら、音源だけしかない場合、リスニングができているかどうか確認できないからです。
効果的なリスニング力を鍛えるトレーニング方法は、以下の手順で行います。
- 音源を聞いて内容を理解する
- スクリプトを読んで正しく理解できたかチェックする
- 読んで理解できればリスニングのトレーニングを継続する
- 読んでも理解できなければ基礎知識を復習する
シンプルな方法ですが、この手順でトレーニングを繰り返せば、かなりの効果が期待できます。
聞きっぱなしではなく、しっかりスクリプトで確認して、苦手を潰していきましょう。
スピーキング
初心者がスピーキングをトレーニングする場合は、1人でできる「瞬間英作文」という方法がいいでしょう。
瞬間英作文は、日本語訳付きの中学レベルの簡単な例文集を使って、以下の手順で行います。
- 英語を隠して日本語だけを見る
- 瞬時に英語に訳して口に出す
- 一瞬で訳せなければ英語を確認する
このトレーニングを行うと、中学レベルの文法だけを使って、言いたいことを言えるようになります。
ポイントは、瞬時に訳して口に出し、わからなければ答えを見て良いということで、考える時間を作らないようにします。
実際の会話では、ペーパーテストの英作文のように、「これが主語で、次が動詞で、その次に……」と考えている暇はありません。
その代わり、難解な文法や専門的な単語は必要なく、中学レベルの簡単なものでいいのです。
簡単な英語を自由自在に操れる、ここをまずは目指しましょう。
英語を勉強するモチベーション維持の方法
英語を勉強し始めたばかりのころは、英語を理解するのも難しく、退屈な勉強が続いて、飽きてしまいますよね。
そんなときにヒントになる、モチベーションを維持する方法を紹介します。
- 小さな目標を立てる
- 良いパートナーを作る
- レベルを上げすぎない
手の届きそうで届かない小さな目標を立てて、そこに向かって勉強すると、力も付きますし投げ出さずに続けられます。
また、一緒に勉強する仲間や、外国人の話し相手を作ると、人の目があるので簡単にやめられません。
最後のコツは、勉強のレベルを上げすぎない、ということです。
レベルを上げて頑張るのは良いことですが、急にレベルを上げると分からなくなって、投げ出してしまいたくなります。
常に今の自分の実力より、少しレベルが高いくらいの難易度で勉強を進めていき、徐々に力をつけていきましょう。
まとめ
今回は、なぜ英語が上達しないのか、どんな勉強をしたら英語を話したり聞いたりできるようになるのかを、紹介しました。
本記事の要点は、以下の通りです。
- 日本人の多くの人が通るルートでは、英語を話せるようになるのは難しい
- スピーキングやリスニングなどのスキルは、単語・文法・発音の基礎知識の上に積み上がる
- 基礎知識には難解なものは必要なく、中学レベルのスキルで十分
- モチベーションを維持するには、目標を設定したり、仲間を作ったりと工夫が必要
この記事が、あなたが確実にステップアップで英語を身につけ、効率よく英語の勉強を進める助けになれば幸いです。
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