益岡 想
慶應義塾大学経済学部卒のアメリカ在住12年間の帰国子女。
英語検定一級、TOEIC990点、TOEFLiBT 110点超え。TOEICは990点を一度だけでなく、3回連続で出している。数々の日本の英語検定系の試験を受けてきて、高得点を叩きだしてきた。
就職活動などで企業が参考にする資格試験の中でもメジャーなTOEIC。
大学生の平均的なTOEICスコアは580点ほどと言われています。
この数字をそのまま受け取れば580点を超えていれば平均以上ということになります。
ただし、実際は、あくまで大学生の平均であり、企業が参考にするスコアはもっと厳し目に想定されていることが多いことに注意。
TOEICを要求している企業が参考にするスコアは600点以上からと言われています。
もちろん、企業によっては700点、800点などそれ以上のスコアを最低ラインに設けていることもあります。
当記事では、就活に向けてTOEICスコア対策をしている方を対象に、まず目指すべきスコア、大学別の大まかな平均スコアなどを解説。
あわせて、効率的にスコアを上げる学習方法を解説していきます!
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企業が求めるTOEICスコア
結論からいうと、TOEICのスコアで評価されるのは、600点以上からだと一般的にいわれています。
TOEICスコアは企業にとって、どの程度目標に対して成果を出せるかというわかりやすい基準になります。
東証一部上場企業では、600点が使用できる最低点と言われています。
それ以降は、企業によって何点以上必要かを明記しています。
以下は、TOEICスコアを要求する企業と、その必要スコアの一例です。
要求スコア | 企業 |
600点以上 | ANA,アサヒビール,シチズン,出光興産,王子製紙,ニトリホールディングス, |
700点以上 | NTT東日本,ソフトバンク,ファーストリテイリング,三菱電機,ヤマト運輸, |
800点以上 | 野村ホールディングス(G型社員),NTTコミュニケーションズ,住友不動産 |
外資系の企業や国外への進出を推進している企業では高度な英語力が求められています。
大学生のTOEICの平均点が、560点であるのに対し、社会人のTOEICの平均点は、以下の通りです。
- TOEIC公開テスト:610点
- TOEIC IPテスト:480点
このように、TOEIC公開テスト・TOEIC IPテストともに、社会人が大学生を上回る結果となっています。
また、社会人のTOEICの平均点は、おおよそ役職の高さと比例するというデータもあります。
一方で、役職に就いていない社員は、入社時が一番点数が高く、以降は徐々に下降しているようです。
大学生のTOEICテスト平均点
TOEIC(2019年1月)の得点分布によると、平均点は578.4点。
大学別では以下のようになります。
スコア | 大学 |
800点以上 | 国際教養大学 国際基督教大学 |
700〜799点 | 慶應義塾大学SFC 上智大学 東京外国語大 |
600〜699 | 京都大学 青山学院大学 東京大学 日本外国語専門学校 神戸大学 同志社大学 東京工業大学 大阪女学院大学 一橋大学 中央大学 明治大学 |
500〜599 | 立命館大学 立教大学 千葉大学 奈良女子大学 金沢大学 東京農工大学 |
400〜499 | 香川大学 山口大学 |
まずは600点突破を目標に!
大学生はまずは600点突破を目標に勉強を進めましょう。
上記の表が、現在のスコアに対して目標スコアを達成するための目標時間です。
ご自身がどのレベルかによって変わりますが、表によれば、仮に現在のスコアが500点だとすれば、大体200時間ほどの勉強が必要になります。
ちなみに、以下の表はスコアごとの必要語彙数と学習時間。
点数 | 必要語彙数 | 必要な勉強時間(100点前から) |
600点 | 5,000語 | 225時間 |
700点 | 7,500語 | 225時間 |
800点 | 8,500語 | 275時間 |
900点 | 10,000語 | 325時間 |
TOEICで600点を取るのに必要な語数はおよそ5,000語で、学習時間としては225時間ほど必要とされています。
200時間と聞くと「かなり大変で、多くの時間を費やさないと・・」と思いがちです。
しかし、1日5時間の勉強時間を取ったとすると、
200÷5=40(日)
という様に、1ヶ月とちょっとで600点に到達する計算になります。
1日5時間も取れないという様な方でも、1日2時間勉強すれば、3ヶ月とちょっとで到達します。
とはいえ、やっぱり勉強は大変‥…
とはいえ、やっぱり継続して勉強するのは大変ですし、長く続く自信がない‥…という方も多いのではないでしょうか?
実際、大学生のTOEIC学習のほとんどは時間の問題よりも、モチベーションの問題で続かない、学習方法の間違いで効率が悪い、という問題がほとんどです。
そこでおすすめしたいのが短期集中プログラム。
短期集中英会話プログラムとは「1~3ヶ月の短期間、かなり多めの学習時間を課せられ、アウトプットの場所を提供される」コーチングプログラムです。
これは英語のパーソナルトレーニングと言い換えればわかりやすいかも知れません。
専属のトレーナーが常に成長度合いを見守りながら、厳しく指導してくれるので、自分一人でする以上に短期間で英語の学習をすることができます。
スタディサプリENGLISH TOEIC(R)対策パーソナルコーチプラン
TOEIC(R)対策パーソナルコーチプランは3ヶ月以内で平均スコアアップ100点以上を実現する為のパーソナルコーチプラン。
トライズ TOEIC(R)対策プログラム
TOEIC(R)対策のスペシャリストである専属コンサルタント・講師によるWサポート体制の専門プログラム
TOEICの対策方法
ここからはTOEICの勉強法を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
単語対策
初級者ほど最初に手をつけた方が良いのが語彙対策。
文法・単語対策は単語帳などを購入して隙間時間に勉強するのがおすすめですが、最近では良質なサイトも出てきました。
また、TOEICの点数をアップするために単語を覚えたいといっても、どのくらいのスコアを狙うかで覚えるべき単語数は変わってきます。
目標とするスコア別に求められる単語数は下の表の通りです。
TOEICスコア | 語彙数 | 備考 |
900点 | 10,000 | 英検一級(13,000語)、ネイティブ小学生 |
800点 | 8,500 | 英検準一級、ネイティブ6歳 |
700点 | 7,500 | |
600点 | 5,000 | 英検二級、センター試験で必要な語彙数 |
500点 | 4,000 | 高校で習う語彙数 |
400点 | 3,500 | 英検準二級、中学で習う語彙数(2,400語) |
ちなみに中学校で習う単語数が約2,000語で、高校では約4,000語を習い、センター試験では約5,000語が必要であるといわれています。
リーディング対策
リーディングの対策はとにかく英文を読む事。
TOEICのリーディングはとにかく時間が大切なので、速読力を身につけることが大切です。
おすすめの練習方法は音読。声に出しながら読み上げていく事で英語を英語のまま理解する癖が身につき、スピードがあがります。
リスニング対策
TOEICの初級者がぶつかるのがリスニングの壁。
リスニングは義務教育や大学受験でそこまで重視される項目でなかったため、学校で英語の成績が良かった人でも意外と点数が取れないものです。
実際は、TOEICレベルのリスニングはネイティブレベルと比較すれば易しいので、対策をすればスコアは伸びるもの。
オススメの勉強法はシャドーイングと音読。練習問題を解いて形式に慣れる事も忘れずに。
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TOEIC対策におすすめ参考書
以上、スコアアップの秘訣をお伝えしてきましたが、ここからは、「もっとスコアアップしたい!」と思っている方におすすめの参考書を紹介していきます。
このような目的別にご紹介していきます。
- 【初心者向け】TOEICテストの全体像を把握
- Part別に力を入れる
- 本番を想定した問題を解いて試験に慣れる
【試験全般】はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略
こちらは、通信講座で有名なアルクが出版している本で、ベストセラーとなっている1冊。
特徴は、全7パートの対策法を網羅しているということ。
そのため、特に初心者の方におすすめです。
- パート別攻略
- 実力UP勉強法
- 完全模試
まずは、パート別にテスト形式を把握し、問題の特徴と攻略法を押さえたら、攻略問題を解いていきます。
攻略問題は、「600点」、「730点以上」など目標スコア別に取り組むことができるのもポイント。
さらに、頻出語彙・表現で単語力を強化し、実践問題で攻略法の定着を図ることができるという、流れに沿って勉強すれば、確実に実力アップにつながる内容となっています。
以上はパート別対策の内容ですが、その他にも試験対策だけでなく英語の実力を底上げするのに効果的な勉強法や、本番を想定して取り組める模試も用意されているなど、大変充実した内容の本となっています。
余裕がある方は取り組んでみるのが良いですね。
【Part7】これだけ! TOEIC TESTパート7速攻対策!
こちらは、TEOICの全7パートの中でも最難関と言われるリーディングセクションであるパート7の対策に特化した参考書です。
「文挿入問題」「チャットなどで複数人がやり取りする文書」「書き手が暗示する意図を問う問題」「3つの関連する文書を読んで答える問題」など、頻出の問題について詳しく解説されています。
さらに、問題の中に出てくる重要語句がまとめられてるので、そこを覚えるだけでもパート7の点数UPにつながるでしょう。
【模試】TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問
本番に近い環境でどれだけ問題集を解いたかというのが大切なポイントです。
まずは模試を解いてみましょう。こちらが非常におすすめ。
日本のTOEIC研究をリードする、ヒロ前田氏とテッド 寺倉氏によって著されています。
はじめに各パートのポイントなどを解説し、TOEIC試験の概要をしっかりと把握することが可能。
内容としては、模試試験が3つも収録されている圧倒的なボリューム。リスニングセクションとリーディングセクションごとに本番を意識した効果的な対策ができます。
その他にも、「シャーロック・ホームズに学ぶ「状況証拠」解答法」や「とりとめのない雑談会話の聞き方」「新形式「ターンの多い会話」の聞き方」など気になるテーマに関するコラムが50以上もあり楽しみながらも有益な情報を得られます。▼実際のAudibleの音声
この「シャーロック・ホームズ」のオーディオブックは、Audibleで大人気となっています。
Audibleに登録すれば、初回1冊は無料で手に入れることができるので、ぜひ活用してみてください。
また、上記の英語の音声では難しいという方には、日本語版のオーディオブックもあるのでご安心ください。
シャーロック・ホームズの話が長引いておりますが、本で読みたい方にはこちらもおすすめ。
それぞれ文庫本で買うと700~1000円ほどかかりますが、Kindle Unlimitedに登録すれば0円で読むことができます!
特に初回30日間は無料で読み放題なので非常におすすめです。
他にもTOEIC対策本も数多くそろっているので、書店に行って1500~3000円の参考書を一つ一つ買うよりも、月額980円の方がはるかにお得!
ちなみに、二人の講師の他の著書はこちら。どれも有名なものばかり。ぜひチェックしてみてくださいね。
The Little Prince(英語)
こちらは、日本でも有名な『星の王子さま』の英語音声版オーディオブックです。
▼実際のAudibleの音声
一度読んだことのある方なら、英語のリスニング力向上におすすめですよ。
通常のTOEIC対策に特化した参考書だけではつまらないという方、実践的な英語力を身につけたいという方におすすめです。
The Complete Tales of Beatrix Potter(英語)
こちらも日本でも有名な『ピーターラビット』のお話。
▼実際のAudibleの音声
Alice's Adventures in Wonderland(英語)
こちらは『不思議の国のアリス』の英語版オーディオブックです。
▼実際のAudibleの音声
Audibleにはその他にも面白い作品がたくさんあります。
プロのナレーターの声で聞けるという質の高さが、他のオーディオブックサービスとの違いです。
寝る前や料理をしながら、運動をしながらなどどこでも気軽に英語を楽しめるのでおすすめ。
\その他にも人気タイトルが盛りだくさん!/
まとめ
今回は、大学生のTOEICの平均点や、大学生が目指すべきTOEICのスコアをご紹介しました。
本記事の要点は、以下の通りです。
- 一般的な大学生の平均点はおおよそ560点
- 大学別・学年別に見ると大きな開きがある
- 目標を定めてそこに向かってスコアアップすることが大事
このように、一言で大学生といっても、大学や学年によって点数に開きがあるので、参考程度に確認することが大切です。
この記事を参考にして、大学生がTOEICでどれくらいの点数を取れるのか、就活で評価されるには何点取ればいいのかを確認し、目標にしましょう。
TOEICフルスコア獲得者が、徹底的に世の中のTOEIC参考書をリサーチし、その内容を紹介しています。