益岡 想
慶應義塾大学経済学部卒のアメリカ在住12年間の帰国子女。
英語検定一級、TOEIC990点、TOEFLiBT 110点超え。TOEICは990点を一度だけでなく、3回連続で出している。数々の日本の英語検定系の試験を受けてきて、高得点を叩きだしてきた。
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リスニングに必要な要素を分解して考える
一口に「リスニング能力」と私たちは一般的にまとめがちですが、実は英語のリスニング能力というものは複数の能力により構成されています。
リスニングをする際には「音声知覚」と「意味理解」と言う処理が脳の中で行われますが、どちらか一つでも欠けるとリスニングはできません。
例えば、「an apple」と言う単語を聞き取るには、「アナッポゥ」という発音をまず脳の中で処理し、「an apple」と言う単語を脳内データベースから引き出します(音声知覚)。
その後、「an apple」と言う単語の意味をまた脳内データベースから引き出し、「りんごである」ということを理解します(意味理解)。
つまり、まず音声知覚ができなければなりませんし、知覚しても意味を理解していなければ結局、リスニング能力が不足している、という状況になります。
音のデータが入っていない
音を処理するスピードが遅い
単語や文法の知識不足
意味を処理するスピードが遅い
そして、この2つの能力、「音声知覚」と「意味理解」の鍛え方は全く異なります。
リスニングを伸ばすためには、自分がどんな能力が不足しているのかを理解することが大切です。
最優先事項としては、前提として単語や文法の知識はきちんと鍛える必要があります。
その際に、意味・音両方を記憶するように学習することが大切です。
英語のリスニングを伸ばす3つのコツ【音声知覚】
単語と文法の学習が充分にできていると仮定して、今回は音声知覚を伸ばすコツについて説明します。
こちらはトレーニングではなく、すぐに実践できる知識になりますので、ぜひ試してみてください。
リエゾン
英語の音と音とのつながりのことをリエゾンといいます。
例えば、「I live in Oita」を発音してみてください。
カタカナ英語の場合、「アイ・リブ・イン・オーイタ」になりますよね。
しかしながら、ネイティブ英語の場合「アイ・リブ・イノーイタ」のように音と音がつながるんですね。
もっとわかりやすい例で言うと「Thank you」ですね。「サンク・ユー」ではなく「サンキュー」です。
日々あなたが使ってるサンキューも、実はリエゾンなんですね。
リダクション
リダクションはリエゾンより理解が少し難しいかもしれません。
1つ目の単語の「最後の音」と2つ目の単語の「最初の音」が同じ場合、2つ目の単語の「最初の音」を発音しないのがリダクションです。
例えば、「I want to introduce my profile」を発音してみてください。
カタカナ英語の場合、「アイ・ウォント・トゥ・イントロドュース・マイ・プロフィール」になりますよね。
しかしながら、ネイティブ英語の場合「アイ・ウォントゥ・イントロドュース・マイ・プロフィール」のように音と音がつながります。
これがリダクションです。少し理解が難しいかもしれませんが慣れると簡単です。
フラップのt
フラップのtとは、tが母音により挟まれると「トゥ」と言う発音からラ行の発音にかわるというルール。
例えばwaterなら「ワラ」となり、letterなら「レラ」となる規則を言います。
落とし穴として、単語だけではなく音の繋がりでも変化します。
shut upは「シャラップ」という発音に変化します。
癖はありますが、この規則を知っておくことで、音声知覚がぐっとよくなるでしょう。
英語のリスニングを伸ばす発音記号
英語の発音記号とは、正しい英語の発音を視覚的に体系化したものです。
例えば、ネイティブの英語を耳で聴いたとします。そこから、自分なりに聴いた通り発音しても、完全にコピーすることはできませんよね?
むしろ、全然異なった発声になってしまい、真似しているはずなのに伝わらないことも多々あるでしょう。
そんなことが起こらないためにあるのが、英語の発音記号です。
ネイティブの英語を耳で聴いた後、発音記号を確認することで、口の形や音の出し方を理論的に解釈することができます。
そうすることで、どんな相手にでも伝わる英語を表現することができるんですね。
これを習得することで、英語のリスニングも格段と聴きやすくなります。
ちなみに英語の発音記号は「母音」と「子音」で構成されています。
英語のリスニング力を上げるコツまとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、英語のリスニング力を上げるコツについて執筆させて頂きました。
当記事が参考になれば幸いです。